メイクをすることによって、自己肯定感が増しリラックスできるだけではなく、脳の血流量が増加するとも言われています。脳波も正常なパターンに近づくことが知られるようになりました。ある調査では、メイクセラピーを数ヶ月実施した人々の一部の脳が、認知機能の低下を抑制する働きが見られたと発表されています。そのため、複数の介護施設でマンツーマン指導によるメイクセラピーが実施されるようになりました。実施することで、今まで元気のなかった入居者が元気になったという意見や、寝たきりだった女性にセラピーを数ヶ月実施した結果、起きられるようになったという声が多く寄せられています。
また、人と会うことや行動をすることに前向きな姿勢を見せるようになり、身体を動かす機会が増える人が多いです。毎日化粧をすることで筋力や握力が向上し、自立して行動できるようになったため、介護士の負担が減少することも知られています。一部の実験では確かに介護負担が軽減したと発表されていました。そのため、メイクセラピーができる人をスタッフとして常駐させるか、あるいは定期的に通わせることは必要と、一部の介護施設で言われるようになっています。介護の負担軽減だけではなく、入居者自らメイクすることで自立度を高めることが可能です。結果として多くの入居者が自立度を高めることで、介護の負担だけではなく、入居者が快適に老後を過ごせるようになると期待されているため、メイクは必要なものと言われています。